2010.07.11
「置いた人 持って帰れ」に、老人の孤独を考える
大阪の下町を歩いていると、わけのわからない貼り紙と遭遇することがある。
これはその典型。
これを見て、持って帰る人が本当にいるのだろうか・・・
元々そういう人ならば、置いていかないような気がする。
そしてこういう貼り紙をわざわざ書いて貼ってしまう人もすごいと思う。
貼り紙をすれば、持って帰ってくれると本気で考えたのだろうか。
「おばあちゃん、そんなん貼っても、持って帰るわけないやないの」と、ヨメや子や孫に言われているのかも知れない。
「年寄りのやることやし、ほっといたらええやないか。椅子はその内オレがスキをみて片付けとくわ・・・」という息子がいるかも知れない。
そしてしばらく経って、椅子がなくなったのを見たおばあちゃんは「ほらほら!貼り紙してたから、持って帰ってくれたわ(笑)」と喜ぶのだろう。
ただ、それは二世帯か三世帯が同居している情況でのみ成立するホームドラマであって、核家族化した現代においてはそれもありえないかも知れないのだ。子や孫から見放された独居老人が、寂しさ紛れにあちこちで貼り紙を貼り歩いているのかも知れないのだ。
そういう背景に想像を巡らせると、孤独な老人のために、こっそりと椅子を処分してあげたいと思うものの、たぶんその現場を見つけられると「椅子を置いてったんは、あんたやったんか!」と怒られそうなので、とりあえず写真だけ撮って、足早に立ち去ったのであった。




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