2010.07.30
【ABU Ambassadeur 4600c3】アブ・アンバサダー4600c3(中古)を買いました。
なにわ自転車道を走る度に目撃する謎の釣り人たちを見ている内に、昔のリールを取り出してオーバーホールに出したりし始めて、そうこうしている内に自分も久しぶりに釣りをやってみようではないか!という気になってきた。
ところがバンタム200をシマノ本社へオーバーホールに出した時、シマノ社員の方から「このリールは丈夫ですから、これからも余程のことが無い限り、ずっと使えるとは思いますが、海では使わないで下さいね」とやんわり念を押されてしまった。「ダメなんですか?」と聞くと、もうとにかく全然ダメらしい。
調べてみるところ、シマノ・バンタムシリーズというのはバンタム100・200・300までは淡水用で、海水で使えるのは400以上なのである。ところがバンタム400はステンレスで出来ていて非常に重いらしい。古いものでも気にならない私であるけど、重いものは気になる。というのもルアーフィッシングで何度も繰り返しキャストするものだから、リールの重量というのは非常に重要なのである。
かといって、最新のリールだとハイテク技術で何がなんだかわからなくなってしまっている上に、価格も非常に高い。特殊な機能が何もついていない、昔ながらのリールで、海で使えて、自分で手入れなども簡単に出来るリールはないのだろうか・・・と色々物色している内にたどりついたのがこの「ABU Ambassadeur 4600c3」だったのである。
アブといえば中学生の頃からのあこがれ。そして開高健の愛機である。この本の中で何度か「大使」という名で呼ばれるリールが出てくる。彼が使っているのは黒のアンバサダー5000cで、これが非常に格好良い。私もそれにあやかろうと思ったが、キングサーモンを釣るわけでもない私にはあまりにも大きすぎる。
アブはタイプが豊富にあるのだけれど、自分はちょっと近所でシーバスを冷やかしてやろうという程度である。元々大阪周辺にはキングサーモンもパイクもいない。サイズ的には4600系列がよかろうと思った。4600系列にも色々とバリエーションがあるものの、あまり特殊なモデルは要らないし、古すぎるのは使い込まれてパーツが磨耗していたりするかも知れない。
http://www.purefishing.jp/past_products/abugarcia/4600_c3.html
こちらを見ると、日本の公式HPに4600c3は掲載されていた。海水でも使用可能とある。但し、4600c3というのは長期間に渡って生産されたモデルらしく、自分が購入したのはちょっと古そうである。公式HPのものとはかなり違う。だから同じ仕様ではないかも知れないが、たぶん大丈夫ではないかと思う。アブならばパーツを取り寄せて自分で修理することも可能なはずである。長期間生産されたということなので、中古もたくさん出回っているだろう。それから部品取りをすることも出来そうである。というわけで4600c3に決定した。
色はシマノ・バンタムシリーズに倣って銀色にした。アブには色々と派手な色もあるものの、バンタム200で慣れているので、こういうシンプルな色の方が使っていて落ち着く。「MADE IN SWEDEN」の文字が眩しい。スウェーデン製品といえば、他にはハッセルブラッドと、ボルボくらいしか思いつかない。その両方とも私には縁がない。アブはそんな我が家にやって来た初めてのスウェーデン製品である。
ハンドルも質素なものである。アブのこの手のものは、多種多様な交換パーツが豊富にあるので、好きなようにカスタマイズできる。そういう方向に行ってしまうと止め処も無く趣味の世界に走ってしまいそうなので自粛するとして、ハンドルくらいはちょっと変えた方がいいかも知れない。
レベルワインドである。アブのリールの特徴として、キャストしてラインが出て行く時にも、このレベルワインドが動くというのがある。シマノバンタムの場合は動かない。動く方が上等のような気がするものの、レベルワインドとスプールの動作が連動しているということなのだから、スプールの動きに対して、レベルワインドが負荷になっているかも知れない。そう考えると、飛距離を伸ばす上ではあまり意味がない機能なのかも知れない。
ベアリングは3つ入っている。ボールベアリングが2つ、ローラーベアリングが1つである。
この「インスタント・アンチリバース」という機能がどういうものなのかは、まだはっきりとはわからないものの、こちらのページを見るとなかなか辛口の評価をされている。
何ポンドの太さのラインを、何ヤード巻けるか・・・という早見表のようだ。下の方はメートル法表記になっている。
最初この上にくっついているプラスチックのカバーが何なのかわからなかった。「ERGO GRIP」と書いてある。変なくぼみもついている。
左側の筐体がちょっと膨らんでいるのがわかるだろうか?このタイプのアブは「パーミング」と呼ばれている。左手で包むようにリールを持つ「パーミング」がし易くなっているということだ。「ERGO GRIP」は左手の親指を置く場所のようである。バンタム200の場合も、この左側がふっくらと丸みを帯びているが、エルゴグリップのようなものはない。ロッドにつけて構えてみると、このエルゴグリップのお陰で手を前方のほうに寄せた上でしっかりと握ることが出来る。大物と引っ張りあいっこをする時には重宝しそうである。
この黒い出っ張った3つのネジを回してやると、アブは簡単に分解できる。
この通りである。
パーミング側の内側をのぞいてみる。油がこってりとついていたので拭いてやったけれど、まだすみに残っている。油はともかく中はキレイである。錆びは見当たらない。
角度を変えて撮影。油こってりである。たぶん油が多過ぎたのか、その上で劣化しているのか。スプールの回転はあまり円滑とはいえない。このあたりは分解清掃すれば改善するはずである。
ハンドル側機関部。開けてみないとわからないが、隙間から見る限りキレイな感じである。動きも滑らか。
スプール。親指がなんとか入るくらいの大きさ。たまに親指にあわないという理由で敬遠する人がいるが、そのあたりの微妙なサイズである。自分にはこれでちょうどいいくらい。小さくみえるけれど、4.5号のラインを100m巻けるらしい。
スプールにはブレーキシューがついている。この2つの白いのがそれ。ちょっとずれる。勢い良く回すと、遠心力でこのブレーキシューが外側に動いて動きを調整する。だからこのブレーキシューは動かないといけないのだが、シマノバンタムの場合、こうやってスプールを外して、こういう向きに置くと、下側になったブレーキシューはスポっと抜け落ちる。アブはどういう構造になっているのか、ブレーキシューがずれても、落ちる事はない。安心して使う事が出来る。
シマノ・バンタム200の代わりに、海でも安心して使えるリールが欲しかっただけなのだが、そうこうしている内に、自分はアブの深遠なる世界に少しづつ入り込んでしまっているようだ。とりあえず忙しいのですぐに釣りに出るわけにも行かないし、他の道具の準備も全く出来ていない。それに先ずはこのリールを自分で分解清掃できるようにならねばいけない。しばらくは眺めて楽しむだけになりそうである。
ABU(アブ)リール大図鑑 (グリーンアロー・グラフィティ)
著者/訳者:中山 蛙 佐藤 隆俊
出版社:グリーンアロー出版社( 1998-06 )
定価:¥ 1,600
単行本 ( 159 ページ )





















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