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2007.12.27

上海に帰ってきました



長かった日本滞在を終えて、上海に戻ってきました。

またしても、の船旅です。「船って疲れませんか?」とよく聞かれますが、私は飛行機の方がずっと疲れるような気がします。海が荒れているとやはり酔いますけど、大阪から上海の間の海というのは、よほど台風が来ていたとか、春あたりの暖かくなるころでも無い限り、穏やかな海です。新鑑真号は12000トンのかなり大きな船ですから、そんなに揺れません。ベッドでずっと横になって読書をして、食事をして、甲板を散歩して、海や夕日や月を眺めて、それを繰り返している内に上海に着きます。普段忙しくて本を読むまとまった時間もありませんし、ネットと携帯電話から自分を遮断できるのは船の上だけですから、私にとって上海竏酎蜊繧フ行き来の船旅というのは非常に貴重な時間なのです。



「心を洗う」という言い方がありますけど、こうやって日本と中国の間の海の上に浮かんでいる時が、私にとってはその言葉の通りの状況ですね。日本でもない、中国でもない、海と太陽と月と星以外は何も無い。たまに漂流物があったり、トビウオが飛んでいたり(滞空時間が非常に長いのには驚きます)、時折別の船とすれ違ったりするだけです。海を眺めならが、どこかにクジラがいないだろうかと目を凝らしてみたり、某国の潜水艦が活動していないだろうかと潜望鏡を探したりするのも楽しいです。



黄浦江まで着くと、自転車で走り回って、渡船に乗りまくった私からすると、もう自分の庭みたいなものですから、やけに愛着があって、うれしくなってきます。東方明珠(あの悪趣味なデザインのタワー)が見えてくると、船旅も終わりです。久しぶりに見る外灘は、霧だかカスミだかスモッグだか工場の排気だか有害物質だかに包まれて、はっきりと見えませんでした。ああ、これぞ上海。私は上海という街のことが大嫌いで、心底憎んでいます。上海とは、痰とゴミにまみれた大きいだけが取り得の三流都市、地下鉄と高速道路が通っている大きな田舎、外国からの投資を呼び込むために作り上げた張りぼての巨大テーマパーク、コネでのし上がった成金とのし上がり損ねた貧乏人の欲望と、勝者の退廃と豪奢、敗者の恨みと妬みと嫉みが渦巻く虚虚実実・騙し騙されの、魑魅魍魎渦巻く百鬼夜行の阿鼻叫喚であると思っているのですが、もう2年も住むと愛着もあり、脅されるのも殴られるのも盗まれるのも騙されるのももう慣れちゃったし、少ないながらも私を待ってくれている人もいるし、自転車で走るのは危ないながらもけっこう楽しいので、やはり帰ってくるとうれしいものです。

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