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2009.09.12

イチジクと藤井寺

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うちの母はイチジクが好きである。

私はこの果物についてほとんど何の関心もない。元々果物というモノに興味がないのである。あればあったで食べるし、なければそれまでのことである。ところがイチジクについては元々食べる習慣そのものがあまりないので、あっても手をつけずに食べないことも多い。しかし母がイチジク好きであるために、うちの冷蔵庫にはよくこの果物が入っている。どうしてこんなものを喜んで食べるのだ・・・と不可思議に思いつつ手をつけないでいる。

中国だと乾燥させたのを食べる。お茶の時に食べるのである。乾燥イチジクは甘味が凝縮されていて、香りが高くて美味しいと思うけど、生食するイチジクはどことなく気色悪いものがあると思う。

先日母の知人からイチジクが届いた。何処かの田舎の村で作られているものらしい。わざわざ送ってくるほどのものでもあるまい・・・と思いながら一つ食べてみたけれど、これがものすごく美味しかった。今までのイチジク観が全て覆ってしまうような見事なイチジクだった。あまり甘すぎず、透き通るような味わい。少し苦味があるような、山の食べ物という感じの味である。それまでの自分のイチジク観というのは、熟しているのか熟していないのか、食べられるのか食べられないのか、皮があるのかないのか、腐っているのか腐っていないのかよくわからない中途半端なヤツである・・・というものであって、全く前向きで好意的なものではなかった。最初から実が割れているのも気に入らなかった。開くのならばもっとはっきりと開いているべきだと思う。中途半端でいい加減すぎる果物であると思っていた。

イチジクを送ってくれた人は「そんなに気に入ったのなら藤井寺に買いに行けばいい」と言う。藤井寺?何故ゆえに藤井寺?藤井寺という土地に対して私は何の見識もない。唯一知っていることは藤井寺球場がある、ということだけだったが、調べてみると藤井寺球場は既に解体されてしまって今は存在しないらしい。考えてみると私の藤井寺観というのはどこにあるかもよくわからない(たまに南河内サイクルラインへ向かう途中に間違った道を通ると迷い込んでしまい、いつの間にか通り過ぎてしまう・・・)、何の特色があるのかもはっきりしない、唯一名前だけ知っていた藤井寺球場すら今は無いという、全く前向きでもなければ好意的でもないものであって、イチジク観とほぼ近い、似たようなポジションのものである。

藤井寺市(Chakuwiki)
↑あれこれ遠慮なしに書いて藤井寺市民に申し訳ないと思いつつも、このページを見てみると私が考えていたのと似たようなことがたくさん書かれていた(笑)。

その藤井寺はイチジクで有名らしい。早速調べてみた。

藤井寺市の特産品 (藤井寺市)

いちじくは非常に傷みやすいため、消費地に近い場所でしか栽培することができず、当時は夜明け前に収穫したものをリヤカーで大阪市内などに運んでいました。

現在では、流通技術などの向上により安定して美味しいいちじくを提供できるようになりましたが、それでも地産地消の果物として地元でも人気となっています。

特に「朝取りいちじく」は希少性が高く、8月・9月に開催される朝市において人気商品となっています。

なるほど・・・歴史的な経緯については何も触れていなかった。この世の中に希少性の高いイチジクが存在するとは思わなかった。意外に深い世界のようだ。

イチジク(ウィキペディア)

イチジク(無花果、映日果、英語 木はfig tree、実はfig)は、クワ科イチジク属の落葉高木。学名はFicus carica。別名、蓬莱柿(ほうらいし)、南蛮柿(なんばんがき)、唐柿(とうがき)など。原産地はアラビア南部で、紀元前3000年頃には栽培されていた。日本には、1630年長崎に渡来した。不老長寿の果物ともいわれている。

1630年といえば徳川家光の時代である。日本に入ってきたのは比較的最近のことなのだ。それがどうして藤井寺名産なのだろうか?・・・それはよくわからないのだけれど、母の知人曰く、藤井寺に行くと朝取りのイチジクを買い求める人が行列を成しているらしい。

それほどまでにして買い求めるようなものなのか・・・と思いつつも、その知人氏が送ってくれた村のイチジクを食べてからは、それ以上のイチジクがこの世にあるというならば、そしてそれが新疆の奥地だとか、チベット高原の海抜4000m以上のところだとかいうのではなくて、ママチャリでも行ける藤井寺だというのならば、一度試しに行ってみても良いではないか・・・と思うものの、その朝取りイチジクが藤井寺の何処にあるのかよくわからない。

藤井寺市そのものがあまり大きな街ではないので(日本で6番目に面積の狭い市であるらしい)、とりあえず行けばわかるのではないかとも思う。

ただ、今のところ仕事が忙しく、今日は雨がどしゃどしゃ降っているし、藤井寺にいついけるのかよくわからない。「8月・9月に開催される朝市」と書いてあるので、たぶん10月にはないのだろう。あと半月の内に行かねばならない。そんなことよりも先に私は水越峠に行かねばならんのだ・・・と思いつつも、藤井寺名産行列の出来る朝取りイチジクの真実の何たるかも非常に興味深いものがあり、雨雲を睨みつつ、さていつ出かけようかと悩んでいる。

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著者/訳者:株本 暉久

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カテゴリ:その他


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